2019年1月1日火曜日

気体分子の平均運動エネルギー考

それは、3kT/2、で表される。ここで、kはボルツマン定数、Tは絶対温度。
(根拠)
①今、一辺の長さがLの立方体の箱を考え、質量がm(kg)の気体粒子がN個入っているとする。
②その粒子が箱の壁に衝突する速度を=(v₁、v₂、v₃)(m/s)とし、取り敢えず1方向だけを考えると、気体が一粒子から受ける運動量は、跳ね返りがあるので、2mv₁。
③この粒子がt秒間に進む距離はv₁tであり、壁に衝突するのは1往復に1回。従って、t秒間に衝突する回数は、v₁t/2L。
④この粒子がt秒間に壁に与える運動量は、2mv₁*v₁t/2L=mv₁²*t/L。
⑤この粒子がN個あるのだから、N個分(箱内の全ての粒子の)の1方向だけの運動量pは、v₁²の平均を<v₁²>と表せば、p=N*m<v₁²>*t/Lとなる。
⑥力Fは、運動量の時間微分、F=dp/dtであるから、1方向全体に働く力は、F=N*m<v₁²>/L。
⑦壁への圧力をP(pa)とすると、圧力の定義より、P=F/L²=N*m<v₁²>/L³。V=L³であるから、P=N*m<v₁²>/V。
²==v₁²+v₂²+v₃³(内積)であるから、<²>=<v₁²>+<v₂²>+<v₃³> 且つ、<v₁²>=<v₂²>=<v₃³>。即ち、<²>=3<v₁²>。
⑨従って、P=N*m<v₁²>/V=Nm<²>/3V=(2N/3V)*m<²>/2(運動エネルギーを出すための変形)。
⑩よって、運動エネルギーm<²>/2=(3/2)*PV/N。
理想気体の状態方程式は、PV=nRT。ここで、nは物質量、Rはモル気体定数(8.314 J/K/mol)。
⑫故に、m<²>/2=(3/2)*R/(N/n)*T、N/nはアボガドロ数(6.02*10²³/mol)
ここで、k≡R/(N/n)≒1.38*10^(-23) J/Kであるから、m<²>/2=(3/2)kT。
以上
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